2010年8月15日日曜日

SAPIO_日本の宗教を仕分けする


●内容

【SIMULATION REPORT】教祖、集金システム、不動産、絵画……巨大教団の裏側「ヒト・モノ・カネ」 「日本の宗教」を仕分けする


・ビジネスモデル 巨大教団の実力「ヒト・モノ・カネ」全て公開する

・“本丸”探訪記 〈マップ付き〉「創価学会タウン」信濃町を歩いたら2人の男性にずっと追跡・監視されました

・後継問題 池田大作名誉会長「Xデー」に向けて動き出すこれが長男SGI会長就任の「世襲シナリオ」だ

・メディア戦略 新聞、テレビ、ラジオで拡大中! 「学会マネー」がメディアを飲み込んでいる

・集金システム 菅首相守護霊が「沖縄なんか、どうでもいい」って…幸福の科学大川総裁「霊言本」はこうして作られる

・選挙 新宗連の「消えた1200万票」が参院選で流れ着いた“意外な政党”

・原点回帰 ベストセラー僧侶が「ストレス悪循環」「自我肥大」に悩む人々に説く「脱・宗教のすすめ」

・インタビュー 式年遷宮のイメージソングに藤井フミヤを起用した神社本庁新総長のプロジェクトX

・フォトルポ 六十五年目の靖國の杜を歩く

【SPECIAL REPORT】ロシア美人スパイ事件は氷山の一角。あなたの隣にも、いる! サピオしか知らない「スパイの全て」

・ワシントン発 捕まえても捕まえても事件年間400件以上 米国が嵌った中国人スパイの「無間地獄」

・極秘情報の読み方 スパイの世界に「絶世の美女」はいない! アンナに課せられた「本当の使命」

・女スパイ セックス教育に出産恫喝、世界の「ハニートラップ」は妖しく巧妙化している

・防諜戦 元公安が語るスパイ防止法なき国の歯がゆすぎるカウンター・インテリジェンス

・手口 ロシア美人諜報員の極秘通信システムほか 元CIAが明かす「(新)スパイツール」の実力

・養成所 日本で暗躍する北朝鮮スパイは「陸軍中野学校」を手本にしている

・最前線ルポ 私が自らスパイに扮して潜入した米国諜報戦の手に汗握る現実を見よ

【終戦の日スペシャル】池上彰特別寄稿「この夏、サラエボの地で『戦争を語り継ぐ』ことの意味を考えた」

【夏の特別企画】列島「ローカルスーパースター」を探せ

・全国捜索発表! 「第2の宮根誠司&大泉洋」候補はこの5人だ!

・中京のヒーロー 「名古屋のみのもんた」宮地佑紀生の「午前4時起床」多忙な1日に密着だがね!

・潜入ルポ AKB48に続け! 地元ファンが殺到する宮城、広島ほか「ご当地アイドル」人気の秘密

・新しい地方の顔 その人気すでに“全国区”な地方局女子アナ16人!

【大反響! 新連載4コマ目】「ハーバード白熱教室」が日本にもあった 慶應義塾大学 水曜3限

【SAPIOトップインタビュー】シリーズ決断 第2回 TOTO社長/張本邦雄「中国市場で成功するカギは最初に決めたルールを曲げないこと」

【トップ肉声証言】「8億円報酬の男」が明かす「サムスン&アップル追撃」の秘策 ハワード・ストリンガー〈ソニーCEO〉かく語りき「ソニーの幹部たちはもっと世界の広さを知るべきだ」


●概要

◯幸福の科学の信者数
公称1100万人。しかし選挙時は24万票の比例票しか集まらなかった


◯新興宗教の信者
幸福の科学→高学歴・高所得
創価学会→低所得者
PL教団→関西を中心とする自営業者、経営者


◯公益法人
宗教法人=公益法人
お布施や賽銭など本業の宗教活動の収入は非課税
保有する不動産、固定資産税、都市計画税が免除
物品販売や宿泊施設の経営も他の企業が30%の税率に対し、22%


◯東京都信濃町
創価学会タウン


◯目安
幸福の科学の本等大体の値段。これが基準で高くても低くてもいい
例:本1冊2000円目安


◯新宗連
新日本宗教団体連合会
立正佼成会、PL教団等70宗教法人が加盟し、信者数1200万
反創価のために結集した


◯米露のスパイ交換の考察
美人スパイアンナチャップマンに関する報道が多いが、これはおとり。
10人の中に極めて重要な人物が含まれており、これを隠すのが目的。
アメリカ側も承知してか、大物スパイを返してもらっている


◯サケオンナカネ
スパイを寝返らせて協力者にするために必要
効果は酒1女5金10


◯スパイ防止法
日本にはスパイを取り締まる法律がないため、キセルや万引きで引っ張り、自宅から無線機や乱数表が見つかったとマスコミに流す
そして本国に召還されるのを待って排除する
スパイしていても逮捕できない


◯土台人
日本にする北朝鮮人
本国に家族がいる
その家族を殺すと脅し、スパイは彼らを協力者に仕立て上げる


◯北朝鮮の風船爆弾
生物兵器をつけて日本に流す
口蹄疫も北朝鮮の犯行の可能性
すでに工作員上陸の宮崎ルートも開拓している


◯ボスニアの内戦
内戦前はセルビア人もクロアチア人もムスリムもなかよく友達だった
ある日指導者たちがあいつらは敵だと言い始め、いつのまにか戦争していた


◯済州島
韓国の南部にある島。
国家からは外交と軍事、司法以外の権限を与えられ、自治政府を持っている
観光を全面に出し、成功している
沖縄の目指すべきものだと提示


◯「無い」商品のヒット
エアマルチプライアーのように羽根がないものが売れている
iphoneはキーボードが無い
IH調理器は炎が無い


◯ダイソンのデザイナー
ダイソンにはデザイナーがいない。
エンジニアが本質的な問題に向き合い、それを解決した時、たどり着く形状は、いつも不思議にエレガントなものになる

2010年7月24日土曜日

SAPIO_新チャイナリスク


●内容

【SIMULATION REPORT】
〈不動産過熱、人民元切り上げ、中国株の行方、そして労働者スト……ユーロ危機より怖い〉新チャイナ・リスク襲来

・現地取材 
写真で見る臨界点に達した不動産過熱「バブルに歪んだ中国(珍)百景」

・恐怖データ 
人民元“増刷”バブルがコントロールを失い、いよいよ秒読み「中国発巨大不況」が暴発する

・ストライキ 
反日世代が火をつける労働者スト・賃上げでもはや中国は「世界の工場」ではなくなった

・中南海権力闘争 
胡錦濤、温家宝、習近平……「経済」を「政争の具」にする中国共産党幹部たち

・中国株の行方 
カリスマ投資家が売りか買いかで大バトル 沸騰中国バブルをめぐる「二人のジム」論争

・疑惑の経済指標 
GDP成長率9.1%の実態は4.2%! 「偽装」経済統計が招く超弩級チャイナ危機

・犯罪大国 
警官が地上げ、市議会議長が愛人を爆殺 膨張する「凶悪犯罪バブル」はここまでヒドイ

・暴走する軍拡 
「吸血鬼」と批判されても大艦巨砲主義を突き進む超軍事大国化という悪夢

・日本人の知恵 
「豊岡鞄」「倉敷ジーンズ」「愛知ホーロー鍋」ほか中国商品に勝つ日本製品のつくり手たち

・緊急レポート スクープ入手!
「幻の李鵬日記」に描かれたトウ(登に「こざとへん」)小平VS趙紫陽「天安門事件」の真相

〈遺骨収集「感動秘話」〉
フィリピン上空で相まみえ散った2人の戦闘機乗りを結びつけた68年後の絆

シリーズ決断 第1回 アサヒビール社長/泉谷直木
「私は現場主義。トップの率先垂範で社員を桃太郎軍団へと変革していく」

〈米「iPad」、「キンドル」人気で喧伝される電子書籍ブーム「5つの幻想」を排す!〉
「本が無くなる」なんて誰が言った!?

「ハーバード白熱教室」からの熱風

・解説者登場 
毎回1000人もの学生が参加する「ハーバード白熱教室」はどこが凄いのか

・本人直撃 
マイケル・サンデル教授「エネルギーと知的好奇心に満ち溢れた学生に私も感銘を受けている」

・[日本にも「白熱教室」があった]
〈早稲田大学水曜3限〉講師が涙を流し、学生がプライベートを臆せず赤裸々に語る講義はこうしてつくられる!
〈東京大学水曜5限〉「テレビや新聞を疑え」「自分の目と心で思考せよ」……講師と学生の静かな真剣勝負を見よ
〈千葉大学火曜2限〉「龍馬の脱藩は是か非か」「同性結婚を認めるべきか」……回を重ねるごとに議論は過熱する

・まるわかり 
「世界大学ランキング1位」ハーバード大学の実力・歴史・資金力・卒業生――すべて公開

・スペシャル鼎談 
勝間和代×浜田宏一×若田部昌澄「ハーバード大やイェール大にあって東大に足りないものは何か?」

ヒット商品は主張する~だから売れた、これから売れる~ 
第1回 い・ろ・は・す(日本コカ・コーラ)


●概要


◯美人スパイ逮捕について元夫の証言の検証
夫の話の中には妻の父が元KGBであることを本人から聞き、ロシア語でロシア人と秘密接触が露見するなど稚拙な面が多かった
こうした点は眉に唾をつけて聞くべきであり、本質を見誤る


◯ロシアの声
旧モスクワ放送。ロシアは宣伝謀略手段として「ロシアの声」を重視している
この放送を通じ、諸外国のインテリジェンス専門家に何が起きているのか、ロシアの認識をさり気なく伝える


◯ロシアスパイ、米に逮捕の件のロシアの見解
「今回はこちら側に行き過ぎたことがありました。国際テロという共通の敵もいますので協力していきたい。
大人の対応で事態を穏便に処理しましょう」


◯調査報道とベンチャー系メディア(米)
大手メディアが予算削減の中で調査報道を減らしている中、ベンチャー系メディアによる調査報道が注目されている
まだ寄付によって資金をまかなっている状態だが、今後どこまで増えていくのか注目のところである


◯アサヒビールの今後の人材
今後の人材は金太郎飴のように誰も彼も同じ人ではダメ
桃太郎軍団のように、家来、主人が役割を持っている集団を目指す


◯ビールの温度
従来は4~6度が飲み頃としてきたが、新しい提案として、氷点下での飲酒を提起


◯アサヒビール社長の考え
消費者の求めるものは常に変わっており、その変化に気づかなければならない
そのへんかは現場に行くことにより分かる。
幹部を引き連れて大名行列のように訪ねても意味はない。
経営者は臆病であっていい



◯いろはすの魅力
軽さ→従来の25Kgから12kgまで軽量化
触感→薄さから中の水の感触がわかる
音→空きボトルをしぼる独特の音
潰すときの独特の音がエコに参加しているという「エコのアクション化」に繋がる
その潰す感触を手が記憶し、再度購入させる


◯コロンビアネクタイ
喉を切り裂き、裂け目から下を引っ張り出す残虐な殺し方。コロンビアマフィアが多用


◯スポーツとマフィアと賭博
大リーグでは八百長問題、野球賭博等数々の問題があった
大問題になったが、おかげでマフィアは一掃されたという


◯電子書籍の市場規模(米)
紙媒体:2兆5000憶
電子媒体:290憶
代わりになるには差はあまりにも多すぎる


◯日本の電子書籍
市場規模は400億
しかしこの中にはケータイ小説は含まれておらず、そのカテゴリーを含めば相当な規模になる


◯米人の本の値段
ハードカバーで2200~2700と日本より高額。
だからこそキンドルの10ドルに飛びついた


◯アメリカ人の本の読み方
読んだら捨てる。だから本の紙質や表紙にはこだわらない
また、ビジネスマンは日本とは違い、通勤中の車内でオーディオブックで本を聞くので電子端末に移りやすかった


◯キャズム理論
ハイテク商品を買う層は次の5層
①イノベーター:新しいもの好き
②アーリーアダプター:最先端技術で相手を出し抜く
③アーリーマジョリティ:実用性重視
④レイトマジョリティ:みんな使っているから使う
⑤ラガード:全く使わない
②と③の間には大きなキャズム(溝)があり、このキャズムを超えれば大ヒットとなる


◯電子書籍と紙
めくる楽しさは電子書籍にはなく、終わりまでの厚みも楽しめない
紙の楽しみを超えることはできない
しかし、電子書籍にしかできない検索もあり、一長一短である


◯活字離れ
本が売れないから活字離れなのではない。
ケータイやネットなど文字情報に触れるメディアが増えただけ


◯共産党とスト
社会主義では労働者は企業の主人という公有制経済
そこに新しい労働組合ができるのは、社会主義を完全否定する


◯中国で増加する日系企業スト
日系企業は狙いやすい
中国の企業でストをすれば、解雇後の就職は不可能


◯中国トップの伝統
党総書記は外交と軍事を担当
首相は内政、経済を担当


◯ハーバード白熱教室
NHkで放送されたハーバード大学の講義の映像
そのキモ「対話型講義」


◯ハーバード白熱教室の特徴
・世界一のハーバード大学の講義だということ
・対話型講義だということ
・「政治哲学」という抽象的テーマを具体的イメージの持てる事例で議論される


◯白熱教室の条件
・大人数の学生が出席する講義
・学生たちの積極的な発言がある
・教師側の工夫と熱意
・学生の意欲と準備
・現代で問題となっているテーマを取り上げている


◯ビジョナリー・リーダー
将来を見通す洞察力を持ったリーダー
日本の正解ではビジョナリー・リーダーを育てるシステムはない


◯リーダーの育成
世界的企業はリーダーの育成に1000憶かける
日本のように「職能教育」だけを受けたリーダーは必要ない
若い時から様々な部署を経験し、会社全体を見渡せるリーダーを選抜する
例:GE、サムスン


◯最小不幸社会
菅直人首相が目標に掲げるスローガン
そもそも民主主義は「最大多数の最大幸福」を選択するシステムでは?


◯国際協力銀行(JBIC)
ODAの実務を取り仕切る政府系金融機関
現在、日本公庫の国際部門として存続している

2010年7月18日日曜日

統計でウソをつく法


●概要

だまされないためには、だます方法を知ることだ!
かの有名な英国の政治家ディズレーリは言った――ウソには3種類ある。ウソ、みえすいたウソ、そして統計だ――と。確かに私たちが見たり聞いたり読んだり するものに統計が氾濫しているし、「平均」とか「相関関係」とか「トレンド」とか言って数字を見せられ、グラフを示されると、怪しい話も信じたくなる。し かし、統計数字やグラフは、必ずしも示されている通りのものではない。目に見える以上の意味がある場合もあるし、見かけより内容がないかもしれないのであ る。私たちにとって、統計が読み書きの能力と同じぐらい必要になっている現在、「統計でだまされない」ためには、まず「統計でだます方法」を本書によって 知ることが必要なのである!


●内容

◯サンプリング
サンプリングにおいて、サンプルが十分大きく、選び方が適切であれば、それは全体をかなりよく表している
しかしその選び方こそ最も難しい


◯エール大卒業者の年間平均所得のサンプリング
エール大卒業者の年間平均所得は、25111ドル(高所得)
これは果たして正しい調査なのか


◯エール大卒業者のサンプリングの疑問1
この調査では住所が不明なものは含まれていない。そしてそういう人たちは低所得だと思われる


◯エール大卒業者のサンプリングの疑問2
質問紙をかたわらのくずかごに無造作に放りこむ人たちもいるだろう。そうした人たちは高額所得者か?


◯エール大卒業者所得の結論
このサンプルは平均所得を下げそうな2グループが最初から含まれていない
このサンプルは1924年度卒業者のうち住所が確定されていて、しかも所得がいくらか教えてくれた特別な人達の年間所得平均である


◯人はうそをつく
上記の調査で答えてくれた人のうち。どれだけの人が正しく申告しただろうか
多くの人は見栄をはり、多めに申告するだろう


◯1936年大統領選挙時のサンプリング
1936年の大統領選挙前のサンプリング調査の結果ランドン候補が圧倒的だった
しかし選挙の結果はルーズベルトが勝利した
このサンプリングの問題点はなんだったのか


◯大統領選挙サンプリングの失敗
サンプルの抽出は電話を所有し、雑誌を購入した人間の中から抽出されていた
これらの人は経済的にも豊かな人であり、サンプルとしては全体を現していなかった


◯ランダムサンプリング
サンプルの基礎にはランダムという性質がなければならない
すなわち、「母集団のすべての人が等しくサンプルに選ばれるチャンスはあるか」


◯世論調査の難しさ
世論調査というのは結局かたよりの原因に対する不断の戦いである


◯質問者によって変わる結果
どういう人で面接調査団を構成するかによって、調査結果が変わってくる
調査員が白人の場合と黒人の場合で結果が変わることもある


◯平均値の種類
・算術平均:合計をサンプル数で割った値
・中央値:サンプル数に順位をつけ、真ん中になった人の値
・最頻値:サンプルの中で最も多かった値


◯正規分布する平均値
上記3つの値は正規分布し、どれも同じくらいの値になるものがある
例:平均身長など
もちろん正規分布しないものもある
例:所得など


◯平均値の注意点
平均の種類はなんなのか。その数字に含まれている人はどういう人か


◯小さなサンプルの利点
サンプルが大きいと偶然による差が小さくなる。これはセールスする上で興味を得られる値を得にくい
小さなサンプルの中で何度もサンプリングし、都合の良いものを使う


◯ポリオのサンプリング
ある地域でポリオに対するワクチンを打った子供と打たなかった子供に対して調査した
ある年流行感染症がこの地域を襲ったが、ワクチンを打った子供はポリオにならなかった
しかし、打たなかった子供もポリオにならなかった
すなわち、ワクチンによってポリオを防いだことの証明にはならず、ただポリオが感染しづらいということがわかっただけ


◯統計の結果が意味があるかないかの調べ方1
その結果の有意度がわかれば、適切な判断ができる
有意度とは確率であり、統計が正しい確率のこと


◯統計の結果が意味があるかないかの調べ方2
数字の分布幅あるいは平均からの偏差を示すものを知る


◯無視された大家族と小家族
アメリカの平均的な家族は3.6人だった
→実際3人4人家族は45%で、1人2人は35%、5人以上が20%だった
統計的に基づき3人4人用の家が多く作られたが、55%の人はその恩恵に預かれなかった


◯統計が誤る理由
誤りは結果が研究者から扇動的あるいは情報不足の記者を通じて読者に届くまでの濾過過程に起こる


◯誤解を避ける方法
標準や平均に分布幅についての注があれば避けることができる
標準や平均は良い、正しい、望ましいというものではない


◯ごまかすコツ「利用出来る」
この言葉を使うと、使ってなくてもよく、利用する方法さえ確保されていれば含まれる
会社にとって都合が良い数字になる


◯確率偏差
98±3など、その誤差を表す。その統計の正しさを知る指標にはなる
使い方の例:98と100のIQの人がいた場合100の人のほうが賢い?確率偏差は3
→98の人が101かもしれないし、100の人は97かもしれない


◯「いくらわずかでも、違いは違いだ」
アメリカのことわざ。違いが小さかろうがセールスには使える
小さな数字でも大きな騒ぎになることもある


◯グラフの細工1
面白みのないグラフでも何か行動を駆り立たせたりするためにどうするか
グラフの下をちょんぎってしまう。
僅かな差が見た目大きな差に見える


◯グラフの細工2
ちょんぎったグラフを縦軸と横軸の比率を変えよう
すると変化が見た目大きく見える


◯グラフの細工3
棒グラフの中央部を裁断する
見た目グラフの差が大きく見える


◯絵グラフ
絵グラフはごく自然に、まわりくどく、そして上手に相手を騙す道具として使える


◯給与格差
Aの給料はBの半分。これをグラフにしても面白くない。
Aに金袋をもたせ、Bには金袋を2つ持たせよう
すると、格差が明瞭に分かる


◯2倍を8倍にする方法
Aの金袋の高さの2倍をBの金袋にする
すると金袋の体積が8倍になる
2倍と言いつつ8倍に見えてしまうレトリック


◯証明のこじつけ
証明したいと思うことが証明できなくても、何か他のことを論証して、両方とも同じことなのだと見せかければ良い


◯人種差別の統計
白人に対し、「黒人と白人は職に着く際に差別はあるか」「黒人に対して差別感情をいだいているか」を聞いた
すると職に就く差別はないという白人ほど黒人に対して差別感情を持っており、職に就く差別があるという人ほど、黒人に対して差別感情がなかった
すなわち、職に着く差別がなくなればなくなるほど、黒人に対して差別感情が増加する事態になる


◯高性能ジューサー
「ジュースを26%も余計に絞り出せるジューサー」
実は手で絞るものより26%多く絞れるだけだった


◯午後のドライブは危険
「午後7時におけるハイウェイでの死亡者数は、午前7時における死亡者数の四倍である」
午後の方が交通量が多いから死亡者数が増えただけ


◯汽車による死亡者数
「最近一年間で記者による死者は4712人であった」
汽車への攻撃の口実になるが、じつは半数は踏切内での自動車との衝突が半数、残りは線路上にいた人たちだった
実際汽車に乗っていて死んだ人は132人だけ


◯不満の多い労働組合
「78%の大多数の従業員が組合に反対している」
実は細かな不満や不平もカウントしていた


◯20面相「パーセント」
年間の投資額に対する収益というのは、総売上高に対する利益とは同じものではない
「毎朝、ある商品を99セントで買い、1ドルで売った。売上高の1%しか儲かっていないが、それを一年間続ければ、投資額の365%の儲けになる」


◯マラリアが減った理由
アフリカではマラリアが20年前より80%減ったという
実は当時はカゼもインフルエンザもマラリアに含まれており(原因不明だった)、現在は細かく分けられるようになった


◯南部3州の病気
肺炎とインフルエンザが南部3洲に集中しているらしい
実は他の洲はその統計をやめてしまっていた


◯海軍は安全
海軍入隊者のうち死亡したのは1000人中9人で、ニューヨーク市は1000人中16人は死ぬ?
海軍入隊者は健康的な人間に対し、ニューヨーク市民には老人や赤ん坊も含まれる


◯教師の所得アップ
昔はニューヨーク洲の教師の平均所得900ドルが今では2500ドルになった
昔はニューヨーク洲の片田舎の最低賃金であり、今はニューヨーク市だけの給料だった


◯リンスで綺麗に?
リンスをしたら使用前より綺麗になった
使用後の写真をとった写真家のうでがよかっただけ


◯よくある間違い
BがAに続いて起こるならば、AはBの原因である
原因が結果になることがあれば、結果が原因になることもある
高額所得者は株を買うか等。株を買うから高額所得者になるともいえる


◯第3の要因
マサチューセッツ州の長老派協会の司祭の給料とハバナのラム酒の値段には相関関係がある
→物価が上がって給料も上がり、物の値段があだった
×長老が給料が上がったから、ラム酒を買ったのではない


◯大卒は高額所得者?
大学には2種類の人間がいる。頭の良い人間と、金持ちの人間である
頭の良いは大学に入らなくても高額所得者になっただろうし、金持ちの人間は金が金を呼び金持ち


◯牛乳を飲むと癌になる
牛乳をよく飲むスイスやイギリスでは発ガン率が多く、飲まない日本では発ガン率が低かった
実際はスイスやイギリスの方が平均寿命が長く、ガンは中年以上で現れる病気
当然寿命が長いほどガンになりやすい


◯婦人の年齢とガニ股
婦人の年齢が高いほどガニ股になり、低いほどガニ股ではない
女性は年をとるごとにガニ股になっていくのか?
女性の身体的特徴は足の角度に現れるのか?
年長な女性ほどガニ股で歩くよう教えられており、若い女性はガニ股は悪いと教えられた


◯シラミは健康のもと?
ニューヘブリデス諸島ではシラミが健康の原因であると考えられていた
しかし、健康だからシラミが着くのであり、不健康ならシラミは逃げていくのである
因果関係が逆になっている


◯産業を見通す人
実際より暗い見通しをいうことが多い


◯地図と統計データ
地図はその中の事実を隠し、いろいろの関係を歪めてしまう素晴らしい入れ物


◯謎の世帯収入
個人所得の合計を人工で割り一人につき1251ドルという平均を得る
したがって4人家族では5004ドルになる
わけがない


◯小数点の問題
平均の睡眠時間が8時間というより7.8時間といったほうが真実に見える


◯パーセントの合計
まるでりんごでも数えるようにパーセントをたせるものであるという勘違いが多い
例:合計20個のものを買ったところどれも去年より5%値上がりしていた。つまり5%を全部足すと100%になり、生活費は2倍になった?


◯パーセントマジック
投資額の3%の利潤があったのが、今年は6%になった
利潤が3%増加したと言えるし、100%の増加と言ってもさしつかえない


◯幾何平均
3個の数字の幾何平均を出すには、それらをかけ合わせ、立方根をとる、4個なら4乗根


◯長期的な推測
現在のトレンドが未来まで変化なく続いていなければ、未来の予測など無意味



◯統計のウソを見破る方法
1 誰がそう言っているか(統計の出所に注意)
2 どういう方法でわかったか(調査方法に注意)
3 足りないデータはないか(隠されている資料に注意)
4 いっていることが違ってやしないか(問題のすり替えに注意)
5 意味があるかしら(どこかおかしくないか)

2010年7月8日木曜日

SAPIO SAPIO_世界謀略経済と金塊


●内容

【SIMULATION REPORT】〈仕掛けられた国家デフォルト、計画されたドル崩壊、席巻するオイルマネー〉世界謀略経済と金塊


・ドル崩壊 世界経済激変! アメリカが目論む「国家破綻」と狙われた「日華の金塊」


・新通貨戦争 「ドル崩壊」「ユーロ危機」戦争を尻目に中国「人民元」帝国が世界最大規模に増殖中


・投機マネー テロを仕掛ける直前に“空売り”する「悪魔の方程式」はフィクションではない


・ゴールド投資 「ユーロ危機」「中国需要」「生産減少」ほか 金はまだ上がる「6つの上昇要因」と「下落シグナル」


・日本の戦略 「EU逆回転」「ドル安容認」の今こそ日本は海外攻勢を仕掛けるチャンスだ


・アラブマネー シティ、バークレイズ、ダイムラー……世界の企業をオイルマネーが買い漁っている


・黄金伝説 徳川埋蔵金、山下財宝だけではない 革命と戦争が生んだ「世界の金塊伝説」


【緊急特集】「参院選“暴風雨警報”」


・キーマン激白 「連立相手との約束を一週間で反故にした菅総理を誰が信用できるのか」


・審判直前 「嵐を呼ぶ参院選」最終当落予測! 〈民主51・自民38・みんな13〉でやっぱり政界再編だ


【SPECIAL REPORT】ニッポンに処方する坂本龍馬というクスリ


・功績 「逆説の龍馬論」を逆説する


・人間力 敵をつくらない「龍馬的チョイス」に現代も色褪せない凄さが凝縮されている


・風雲児の変遷 世の中の空気と庶民の希望を体現してきた「坂本龍馬を演じた役者たち」とその時代


・行動規範 グローカリズム、有道、利他――現代に必要なビジネス術は龍馬から学べる


・思想 フリーメイソン説どころじゃない新説! 龍馬の人生を回天させた「北極星信仰」の謎


・ドラマの舞台裏 「宴会部長の福山雅治」「龍馬博士の武田鉄矢」第3部突入『龍馬伝』を10 倍楽しめる撮影秘話


【緊急掲載!】小沢追及の第一人者・松田賢弥が見た 宰相・菅直人、権力に擦り寄った「変節の 10年」


【FOCUS】〈大図解〉これが金正日を一撃必殺の米軍「作戦計画5027」の全貌だ


●概要

◯ビルダーバーグ
影のサミット
年一回、欧州各国の王族貴族や欧米の政財官界の中心人物100人以上が集まり世界が直面する諸問題について討議する場とされている
討議内容は非公開


◯2010年ビルダーバーグ会議
スペインで開催
諸問題の中で「日本経済の見直し」が盛り込まれていた
中国が議題に上がらなかったのは、中国が動かないことが共通認識だったから


◯通貨の価値
通貨の価値は国債の信頼度で決まる
金利を引き上げをすると国債の償還額が増大し、返せなくなる
返されない国債に価値はなく、信頼度は減る


◯アメリカの計画倒産
金利をわざと切り上げデフォルトする
国債の価値がなくなれば、ドルが暴落し、借金はチャラ


◯アメリカの今後の計画
遺伝子組み換え作物(GMO)の特許を一手に握り、穀物を用いた知的財産ビジネス
次世代エネルギーとして有力なトリウムの確保
カナダやメキシコと共に共同通貨「アメロ」の導入


◯金の価値
通貨の価値は国債の信頼度で決まるが、各国の中央銀行は金を一定割合保有しており、通貨の裏付けとしている
金は「世界を写す鏡」と言われており、金価格は世界経済の状態を表す


◯偽金問題
中国がアメリカから受け取った決済用の金塊が全て偽物だった
アメリカが保有する8133tの金にそれらが含まれていると、ドルの信頼は失う


◯想定外の「金」
日本勢と中国勢がフィリピンで保有していると言われる金
中国は華僑、日本は旧華族、旧軍人が関わっているとされる
数百年前から少しずつ集められているとされる


◯マルコス一族
10年フィリピン総選挙で次々と当選した一族
金塊に大きく関わったとされている


◯北朝鮮の流通マネー
デノミの混乱で北朝鮮ウォン、闇ドルを押しのけ、人民元での取引が増えている
中国の狙いは北朝鮮で流通するマネーを人民元にして、北朝鮮の希少金属を買い付けること


◯PIIGS
ポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペインの頭文字を合わせた語
PIGS(豚たち)と欠けている
アメリカ大手投資銀行がEUの財政に問題のある国をまとめそのように呼ぶことで、ユーロ不安を信じさせる


◯IMFの通貨
合成通貨SDR(特別引出権)。
ドル、ユーロ、日本円、ポンドの通貨を混ぜあわせSDRとし、ドルとの交換レートを決める
中国はこれに人民元を加えるよう要求している


◯金投資
「守りの投資」
利子がつかないため。しかし紙くずになることはない


◯金価格上昇の理由
・株も通貨も国債も信じられなくなった
・欧米各国のインフレ
・世界的超低金利(低金利なら紙より金が良い)
・新興国の金需要
・中国の成長(昨年から金買いを強めている)
・金生産量の減少(もはやアフリカの奥地にしかない)


◯金投資
金地金、金貨、純金積立、金ETF


◯最近のカルザイ
アフガン大統領カルザイは最近反欧米的スタンスを取っている
アメリカにしては排除したいが、代わりの人材がいない


◯アフメド・アリ・カルザイ
カルザイ大統領の弟
アフガンの主力輸出品であるアヘンの取引を牛耳っている
カンタハル州政府を牛耳る


◯カンタハル州政府
今後アメリカがタリバン掃討作戦を行う予定だが、地元住民は腐敗した州政府よりタリバンを望む


◯アメリカの対ソ武器
ソ連のアフガン侵攻時、アメリカはアフガンにスティンガー等大量の武器を渡した
その武器は半分も回収されず、タリバンは対アメリカ用に使用している


◯アフガンの資源
アフガン全土に1兆ドルの鉱物資源が眠っていることが最近わかった
これがアフガン戦争を泥沼化させるかもしれない


◯パロマレス事件
米空軍の爆撃機と空中給油機が給油中に衝突
爆撃機には水素爆弾が積まれていたため、落下したスペイン南部パロマレス村周辺がプルトニウムに侵された事件


◯911後の核兵器関連文章
テロ事件後、あらゆる核兵器の関連文章が機密扱いになったため、情報公開されない


◯薩長同盟の元祖
石田三成は西軍として長州の毛利輝元と薩摩の島津義弘を迎え入れた
しかし両者はまともに関ヶ原に参加せず、敗北に終わった


◯坂本竜馬の考え方
「敵は一つじゃない」「敵を作らない」
佐幕、倒幕など2者選択をせず、いい所を吸収する。
片方にいい人材がいると聞けば意見を聞きに行き、共存する
日本の近代化に必要なことならば黒船すら宝船である


◯三段階にわたる自己改革
友人「坂本さんにとって、今の我々に一番大事なものはなんですか」
龍馬「刀だよ」
(剣術の達人なら、上級の武士を見返せる」

友人「坂本さんにとって、今の我々に一番大事なものはなんですか」
龍馬「ピストルだよ」
(刀からピストルへ。外国へ対抗できる武器が必要だ)

友人「坂本さんにとって、今の我々に一番大事なものはなんですか」
龍馬「万国公法だよ」
(外国と対向するには国際法を知らなければならない)


◯龍馬の4つの要素
・目の前の小さなことに全力投球し、決して手抜きをしない。小事は大事だと考える
・自分をパーフェクトな人間だと考えない。他人から学べ
・自分の帰属先は自分だと考える。自主性を持つ
・この世の中によいと思ったことは、他人の考えだとしても、どんどんヒントとして、脚色する


◯トーマス・グラパー
龍馬と付き合いのあった英商人
秘密結社フリーメイソンのメンバーだった



2010年6月28日月曜日

アフリカ・レポート

●概要
豊かなジンバブエの農業を一〇年で壊滅させ、アパルトへイトを克服した南ア共和国を犯罪の多発に悩む国にしたのは誰か。中国の進出、逆に国を脱出するアフ リカ人の増加などの新しい動きを追い、同時に、腐敗した権力には頼らず自立の道を求めて健闘する人々の姿も伝える。三〇年近いアフリカ取材経験に基づく、 人間をみつめた報告。


●内容

◯レイシズム
差別主義者
アフリカの政府関係者にとっては、レイシズムと叫べば批判を封じることができた


◯現在のジンバブエ
人工の1/4が周辺国に脱走
脱走者の多くは働き手の20,30代
インフレ率数憶%


◯当時のジンバブエ
「アフリカでもっともめぐまれた独立」と言われた
農業基盤が完全に近く、社会基盤がなにもないアンゴラ、モザンビークとは天と地の差があった



◯ジンバブエの失敗
白人を強制退去させて、大規模農場を奪ったが、奪ったゲリラに管理能力がなく、荒廃させるだけだった
独立戦争時の闘争ゲリラに無計画に年金を支出した。クーデターを恐れたため
コンゴに派兵。奥さんのダイアモンド鉱山を守るためだった


◯農業普及員制度
当時のジンバブエの優れた制度
農業高校をでた若者が数十の農家を受け持ち、農業指導をする
この制度のおかげでジンバブエは豊かだった
独裁者ムカベはスパイだと言って制度を破壊する


◯政府と農業
農業は利権に繋がらないので誰も興味を持たなかった


◯大規模農場摂取
白人のせいで黒人は搾取されているといい、強制退去。
大規模農場を運営させる能力もなく、大量の黒人を失業させた


◯摂取した土地
白人農場の多くは政府幹部の間でやり取りされている


◯価格半減令
スーパーのものが高いで庶民に買えるよう半額にするようにした
従わないものは逮捕
結果原価割れして、スーパーはモノを売らなくなり、スーパーインフレ


◯ジンバブエの医師
インフレで給料が少なすぎるため、ほとんどの医師が海外に出て行った
ジンバブエには医師が一人もいない
医師以外にも技術者も全て出て行った


◯アフリカの指導者のパターン
体制を維持するために敵を作り出し、自分への不満をすり替える


◯アフリカの選挙
ほとんどの国家が他部族国家であり、選挙結果は出身部族の人口比で決まってしまう
部族は自分の部族のことしか考えない。国家意識はない
国家は部族に富を持ってくるもの
国から富を持ってこない指導者は無能
わいろをとっても部族の面倒をみる文化


◯アフリカの国家
ヨーロッパが勝手に線を引いてできた国ばかりであり、国家意識は全くない


◯ジンバブエの大統領選挙
2008年実施
開票がなかなか行われず、ムカベが負けた噂される
選挙管理委員長突然の辞任
候補と大統領が過半数を得られなかったと選管が発表し、再選挙
ムカベ支持者が野党選挙事務所を襲撃。それが相次ぐ
野党候補は出馬をとりやめるしかなく、ムカベ再任
政府首脳いわく「ムカベは正当な選挙で勝利した」


◯ORAP
ジンバブエの地域NGO
「ただで物を配る援助は絶対にやらない」
ただの援助は農民を堕落させるだけだとのこと
ムカベはORAPに対して嫌がらせをしている。反政府活動をしているとみている


◯治安と農業
治安と農業は国家建設に欠かせない重要な要素だが、利権に繋がりにくい


◯南アフリカと不法移民
仕事を求め、周辺国から不法移民が押し寄せる
仕事がなく、犯罪が増加
南ァには人工の3倍の銃があると言われている


◯南アフリカの治安
検挙率25%。やり得状態
08年からジンバブエ人やモザンビーク人の襲撃が相次ぐ。「俺達が貧乏なのは移民が職を奪うから」


◯歴史的開放組織ANC
ANCは1912年から解放闘争を行って来た名門
しかし権力を手に入れたら、即腐敗した


◯南アの唯一の救い
新聞が健全。
民間に生活向上のための活力がある


◯新植民地主義(ネオコロニアリズム)
セネガル独立後、フランスは援助名目でコーペラン(行政顧問)を派遣
しかし未熟な現地官僚はコーペランに頼りきりで、コーペランが実際の行政を行っている
コーペランはフランスに有利な行政を行っている
セネガル以外、14ヶ国に派遣中


◯中国人の進出
ビジネスを求め、中国人がアフリカに進出
アフリカ人はビジネス能力がなく、中国人に市場を支配される


◯アンゴラ
アンゴラは石油埋蔵量80憶バレルでサハラ以南でナイジェリアに次ぐ大産油国
中国政府はODAで道路補修や建築を行うはずだったが、現地の人間は使わず、自国から人間を連れてきて働かせている
現地に恩恵なし


◯アフリカの失敗
教育訓練を全くせず、指導部は勤勉な労働者を育てるよりも、利権目当てで外国企業を進出させた。
そこに中国が入り込み、国家指導部がうまい汁を吸っている間にアフリカの富が国外に奪われていく


◯アフリカ人の夢
故郷に帰りたいと思う大衆の夢は、常に国家によって奪われる


◯フランスの治安
不法移民は住民登録がないので学校にはいけず、貧困の悪循環が広がり、治安が悪化する
地域がスラム化して、麻薬犯罪やテロの温床になり政治の安定を揺るがす
フランスはアフリカの押し出し圧が原因だと考えている


◯押し出し圧
若者が母国に絶望するような状況では、アフリカから押し出し圧はなくならないだろう


◯授業料と貧困
授業料がただでも、学用品や弁当は買えず、結果ドロップアウトしてしまう
そうした子どもが犯罪に走る


◯とある元商社マン
現地を搾取して利益を持ち帰るのではなく、働くことを教えることで、現地共に発展することを選ぶ


◯アフリカの国家
国家は独立したが、多くの政府は国民の代表にならなかった
時代は「国家の独立」から「人々の自立」に向かっていく


◯これまでの30年
多くのアフリカ政府指導者が援助国からの借款を私物化し、債務を国民に回されてきた

2010年6月20日日曜日

SAPIO 国税庁の研究


●内容
【SPECIAL REPORT】国税庁の研究


・〈今後の焦点〉地検特捜部と国税の「最強タッグ」が“対小沢”リターンマッチに動き出す

・〈徹底図解〉ベールに包まれた「徴税権力」これが検察を凌ぐ精鋭組織の「光と影」だ

・〈摘発最前線〉世界の国税が追いかける脱税犯罪者たちの「悪質新手口」を告発する!

・〈報道の内幕〉発表・レクはなく“色仕掛け”も通用しない「国税担当記者はツライよ」

・〈緊迫攻防〉天才脱税コンサルタントと国税局査察部の戦いを描いた人気ドラマ『チェイス』の舞台裏

・〈体験告白〉スペアタイヤから下着、エロ本まで調べ上げ! 元ヒルズ族が語る「マルサに踏み込まれた瞬間」

・〈EUの苦悩〉ユーロ危機を引き起こしたのはEUの「脱税天国ギリシャ」への不信感だった

・〈史上最高額〉英国は166億円、中国はなんと1兆円超 驚愕! これが「世界の脱税王」だ

【緊急特集】「政界大再編の予兆」

・〈政界キーマン〉民主党は政権交代で役割を終えた。小沢支配が未来永劫続くわけではない!

・〈最新データ〉続「嵐を呼ぶ参院選」当落予測! みん党躍進で民主党「ここまで負けるか」の大惨敗へ

【勝ち組の法則】大ヒット「ザ・プレミアム・モルツ」に学ぶ「デフレ下で売りまくる4つのヒント」

【SIMULATION REPORT】〈暴力とテロがロックオン〉狙われたサッカーW杯の裏側

・〈対テロ警備〉「警官4万人」態勢でも万全ではない 南ア大会をテロリストからどう守るか

・〈危ない南ア〉「世界最悪のクライムキャピトル」開催はブラッター会長選と引き換えだった

・〈戦火の選手たち〉彼らは自由を求めて戦った 紛争に翻弄された世界のフットボーラーたち
 イビツァ・オシムのスタンス「戦争から学んだなんて口が裂けても言えない」 それはオシムだけではない フィールドの外で戦った選手たち

・〈フォトルポ〉決勝の地・ヨハネスブルク「クスリと暴力の巣窟」に4か月潜入撮!

・〈専制とスポーツ〉独裁者はスポーツをどう食いものにしてきたか

【FOCUS】〈北朝鮮の蛮行を許し続けたツケがついに最悪の事態を招く〉中国が第2次朝鮮戦争を誘発する

【現地発レポート】習近平が中国「人民」に脆く日



●概要

◯国税庁の組織形態
国税庁→国税局(全国11)→税務署(全国524)


◯税暦表
税務署や国税局がもつデータベース
法人の過去の納税情報、業績、財務指標がコンパクトにまとめられている


◯特捜部との関係
国税庁は脱税者を起訴できないため、特捜部に告発し起訴する
両者間での人事交流を活発にするため、出向なども行い、個人レベルの関係も作られる


◯特捜部と国税庁の関与した事件
ロッキード、佐川急便等、大事件は両者のタッグ


◯国税OB
退職後は税理士の資格が与えられる
企業の監査役や顧問税理士として第2の人生のスタートをきる


◯徴税権
徴税権は警察・検察権に並ぶ2大権力


◯6階
東京国税局査察部のこと
旧局舎時代に査察部が陣取っていたことから呼ばれた
マルサが有名


◯マルサ
国税局査察部門
悪質な脱税を摘発する。公訴権はないため、検察に起訴してもらう
強制捜査権をもつ


◯リョウチョウ
国税局課税部資料調査課
政治家、資産家、芸能人、スポーツ選手などのデータを管理し、調査する部署


◯国税庁の内部規定
「税務調査における質問調査権は犯罪捜査のために認められたものと解してはならない」
「マルサが動くような事案は例外として、我々は徴税に徹するべきで、世直し期間ではない」


◯パーマネント・トラベラー(PT)
永遠の旅人
納税を逃れるための脱税行為を指す
税率の高い日本を離れ、税率が極めて安い国に移住する。たまに日本に帰ってくる


◯キャピタルフライト
資産を海外に飛ばす
資産を不安定な国に置いておけないので他の国に移すことは違法ではないが、ここではそのことを国税局に申告しない脱税行為を指す


◯タックスプラモーター
脱税指南する人。弁護士、公認会計士、税理士などが大半


◯マスコミ「地獄の三角地帯」
警視庁、東京地検特捜部、国税庁
仕事量、競争の激しさからそう呼ばれる
特に国税庁は「発表」すらしない。


◯タックスヘイブンの現場
カリブ海のタックスヘイブンは何の変哲もないビルがポツンと一棟あるだけ
しかし世界中から何万という会社の支店がビル内に紙だけで存在し、巨額資金が出入している


◯脱税天国ギリシャ
GDPの30%が脱税されているといわれている
医師の年収が3万円が通用する
脱税のテクニックなど必要なく、簡単に脱税できる。税務署には賄賂で対処


◯ギリシャの歴史
戦後、政治的な反独裁が長く続いた
民主主義と言いながら、パパンドレウ家とカラマンリス家の2大ファミリーが交互に政権を握ってきた
これにより腐敗が進んだ


◯ダッチサンドイッチ
オランダのように自国経由の節税を売り込む、巧妙な節税誘致国家


◯タックス・アムネスティ
税の徳政令
脱税を正直に申告して税金を払えば、刑務所に入れない


◯清とイギリス
アヘン戦争後、莫大な賠償金を請求したが、清にはお金が無い
イギリスは関税局長を多数派遣させたところ、汚職が急減し、普通に徴税しただけで税収が3倍になった


◯ロシアの天然資源の値段
ロシアへの従属度によって輸出価格を変える
NATOとEUに加盟したエストニアはドイツ並みに高い
新ロのベラルーシは安い


◯ウクライナの借金
ロシアから購入した天然ガス代金500憶を滞納している
ウクライナは踏み倒すつもりである
ロシアはそれを利用して、ロシアの黒海艦隊をウクライナ南部の軍港に25年間使用する合意にこぎつけた


◯イランの情報統制
携帯電話の通話やインスタントメッセージ等、あらゆるネットワークコミュニケーションをモニター出来る装置を、ノキアから買った


◯ミャンマーの情報統制
ネットカフェでしかインターネット接続できない
そこでのアクセスをモニターしており、反政府的内容を行えば逮捕


◯岩に囲まれた岩
中国のインターネット
2万人規模のでインターネットモニターしており、政府に不利なサイトは遮断


◯ドイツの情報統制
ホロコースト否定派やネオナチの運営するサイトは禁止


◯ミュンヘン五輪事件
72年西ドイツで行われたオリンピックにてイスラエル代表選手11人がPLOに殺された
西ドイツは「ヒトラーのベルリンオリンピック」のイメージを払拭するため、警備を手薄にしていた
西ドイツ当局は、モサドよりテロの可能性がある情報を得ていたが無視した
イスラエルの特殊部隊派遣も拒否し、地元のミュンヘン警察で対処しようとしたが、所詮アマチュアで大失敗した


◯黒い9月
ミュンヘン五輪事件の犯人グループ
事件後、イスラエルの「神の怒り作戦」により殆どが暗殺された。
暗殺の実行は暗殺部隊「キドン」が行った


◯若者の春作戦
レバノンで黒い9月のメンバー三人を射殺する
実行はモサドと軍の特殊部隊サェリト・マトカル


◯モサドの失敗
黒い9月立案者・アリハッサンサラメの所在が明らかになり暗殺を行うことになった
しかし、キドンは人間狩りが続いて疲弊しており、モサドのメンバーは休暇に入っていた
時の長官ズヴィ・ザミアーは局内のデスクでメンバーを作り暗殺を実行させようとした
結果は大失敗
全く別人を暗殺した挙句、実行メンバーが逮捕され、モサドであることを白状し、ヨーロッパの拠点を暴露する
神の怒り作戦は中止に追い込まれた


◯イスラエルの首相
サェトリ・マトカルに所属しており、若者の春作戦の指揮官エフード・バラックは首相になる
イスラエルでは祖国のために血を流したものだけが首相になる


◯ロシアの国境警備
コサック等、屯田兵で自らの命を捧げて国家を防衛するという自己意識を持っている人々を民族と認定して、国境警備にあたらせる
上からの組織だけでなく、国民有志からなるコサックのエネルギーを下から吸い上げ、国境警備を強化


◯ロシアの情報操作
グルジア国防省がウクライナで買い付けたミサイルをイランに転売したと報道させる
グルジアの国外イメージを失墜させるのが目的


◯スポーツ大会がテロリストに狙われる理由
「ハイプロファイルターゲット」(目立つ派手な舞台)
そうした現場でテロを行えば瞬時にテレビで伝えられる
テロの目的は暴力で政治的主張を一般大衆に知らしめることであり、事件で注目を集めること自体がテロの目的


◯ハードターゲット
政治家など特定の人物。暗殺は困難


◯ソフトターゲット
不特定多数の一般市民。テロ成功は容易


◯クライムキャピトル
世界の犯罪首都。南アフリカのこと


◯南アフリカでワールドカップが開かれた理由
FIFA会長が会長選でアフリカ票を得るために、ワールドカップアフリカ開催を約束した
その時賄賂も飛び交った


◯中国のインターネット事情
ネット規制が有名な中国だが、変わりつつある
汚職などがネットで知られ、辞任に追い込まれるケースが多発
民意を味方につけようとする政治家も登場している
背景には共産党指導部の求心力の衰えがある

2010年5月26日水曜日

国家の謀略


●概要

”異能の外交官”が明かす諜報戦争の舞台裏

『国家の罠』などのベストセラーを持つ佐藤優氏による“初のインテリジェンス指南書”。世界の インテリジェンス哲学・技法から、スパイは「酒・金・セックス」を使ってどのように標的を籠絡するかまでを伝授。


●内容

○インフォメーション
新聞やテレビなどのマスメディア、あるいは噂話やインターネットで入ってくる情報である


○インテリジェンス
インフォメーションと区別され、情報の正確さ、その情報の背景にある事情、またその情報がどのような役に立つかについて評価を加えられたもの


◯インテリジェンスの種類1(諜報)
諜報とは、相手にできるだけこちらの意図を悟られずに、相手が隠そうとする情報を入手することである


◯インテリジェンスの種類2(防諜)
防諜とは、こちらが隠したい情報を相手に取られないようにすることである


◯インテリジェンスの種類3(宣伝)
宣伝とは、ある出来事を説明することで、こちらが有利になるような影響を相手に与えることである


◯インテリジェンスの種類4(謀略)
謀略とは、こちらの弱点をできるだけ隠し、有利な点を誇張することにより、実力以上の成果を相手から獲得することである


◯戦前の情報大国
イギリス、ソ連、日本


◯戦後の情報大国
イギリス、イスラエル、ロシア


◯アメリカのインテリジェンス
元々軍事力が強力なため、インテリジェンスを駆使しなくとも戦いに勝ててしまうため、高くない
他国、他民族の内在的ロジックを捉えるインテリジェンス文化が育ちにくい


◯イギリスのインテリジェンス
「真実のような嘘」と「嘘のような真実」を巧みにブレンドして伝えることがイギリス流インテリジェンス
イギリスはインテリジェンスに本気で取り組むときはBBCを最大限に活用する
他社の内在的論理を理解する能力が長けている。またやりすぎない



◯中小国のインテリジェンス
中小国ほど特定分野に強いインテリジェンスを持っている
ヨルダンのチェチェン情報、エストニアのロシア情報、オーストラリアのインドネシア、パプワニューギニア情報、バチカンの中東情報


◯エリント
アメリカ型インテリジェンス。
CIAは、情報収集、評価、分析部門を厳格に区別する。
人間誰しも自らが収集した情報の重要性を過大視する傾向があるので、情報収集者の主観を排除して客観性を高めるため、情報収集、評価、分析に関わる部局を厳格に区別する。
例えば中国分析官には中国語の知識は必要とされず、英訳された資料の分析に専念する。現地にも偏見をもたらすため訪問しない
また、政策の企画、立案とは一切離れた独立の機関であることが、政策によって情報が歪められないためには不可欠だと考える


◯ヒュミント
イギリス型インテリジェンス。
理論よりも経験を重視する柔軟性にある。また長い期間かけて育成した人間的ネットワークを最大限に活用する
謀略の極意は相手の生活環境に自ら入っていって宣伝することと考える


◯アルジャジーラ
アルジャジーラは現在もBBCやイギリス政府とは良好な関係を維持しており、放送されなかった有益な情報がアルジャジーラからイギリスに流れていることは有名である


◯ラヂオプレス
戦後、外務省ラジオ室は財団法人ラヂオプレスに再編され現在に至るが、1994年の金日成死去を世界で最も早く掴み報じるなど今もインテリジェンスの世界で重要な役割を演じている


◯宣伝の定義
「他人が影響をうけるように物事を陳述すること」


◯謎かけ戦術
ロシアが得意とする謀略宣伝技法


◯日本人への警告
最果ての島国に住む日本人は、鎖国的で、鈍感である。しかし、大国は平時でも悪知恵を働かせて、世界的なスケールで謀略宣伝をしてくるのだから、油断は禁物である


◯ヒュミントで情報を入手できるかどうかの基準
第一は協力者がこちら側の知りたがっている情報を入手出来る立場にいるかどうか
第二は協力者が入手した情報を正確に教えてくれるかどうか


◯毒
日本人は政争が激しくなっても毒まで用いるとは信じがたいが、国際スタンダードでは決して珍しくない
シグナルとして毒を用いるのは、ビザンツ帝国の伝統を継承するロシアやウクライナ、ブルガリアやルーマニアではそれほど異例なことではない


◯シグナルのキャッチボール
ヒュミントの世界では、ポジティブインテリジェンスとカウンターインテリジェンスの一進一退のせめぎ合いが日常的に行われている
シグナルのキャッチボールにおいてどこまで踏み込めば相手をどの程度刺激し、それに対してどのような反応が来るかを読むのが専門家の腕である


◯独裁者の情報
独裁者や大統領に極端に権力が集中する国は、首脳の健康状態に関する情報には大きな意味がある
ヒュミント専門家は事あるごとに要人と関係を持つ主治医と接触しようとする
会合などにおいて皮膚や糞尿を入手することもありうる。そのような場合、時刻から持ち込んだ専用の資材で用を足す


◯諜報機関の採用
一つに縁故型。この手の組織は、諜報機関が募集するとインテリジェンスオタクが集まると考え、実際の採用活動の妨げになると考えている
それらの組織は一般的に大学や軍隊から人材を探す


◯自国内の諜報員追放
国際法では「ペルソナ・ノン・グラータ」(好ましくない人物)として国外追放できる
これは基本的に理由を示さなくても良い


◯ペルソナ・ノン・グラータをされた際の対抗策
こちら側もペルソナ・ノン・グラータで外交官を追放するのがゲームのルール。
これを行わなければ「非合法な諜報活動を認め、謝罪したと」受け止められる


◯暗殺の文化
CIA:自動車事故
KGB:偽装自殺


◯暗号と解読
暗号は必ず解読されることが常識である
問題はどの程度の手間と時間をかけるかにある
解読できなくても、通信料が突然多くなると「何か異変が起きている」と分かるので、インテリジェンス専門家はいつもと異なる観察体制をとる


◯第一印象
第一印象は約20秒で形成される。ここで悪印象を持たれると、それを崩す工作には最低1年はかかる


◯インテリジェンスの要訣
現在我々が持っているカードが何であるかを正確に理解し、そのカードをどのように組み合わせ、どの順番で出すかに尽きる


◯秘密業務を行う局の扱い
インテリジェンス関係での公の情報提供は報道担当部局に限定し、実際に秘密業務に従事している部局は隠すというのが国際スタンダード


◯ディス・インフォメーション(偽情報)
断片的な事実を与え、利害相反国に真実と異なる認識を持たせること


○電信官
暗号電報の解読と組み立てを行う、外交業務の中でも秘密にアクセスすることの多い職種


○自衛隊のインテリジェンス能力
国際基準で見た場合、相当高い電波傍受情報の能力の高さについては国際的に定評がある
中国、北朝鮮、ロシアなどの交換物の翻訳、分析して公開情報から秘密を探る文章諜報のプロ集団である中央資料隊の能力は高い
また陸上自衛隊の情報保全隊も防諜のプロ集団で、職員の士気・能力ともに高い


◯防衛駐在官の問題点
日本の場合、防衛駐在官は外務官僚の監督下に置かれ、軍事情報に関する機密情報も防衛庁に直接送ることはできず、一旦外務省を経由しなけれあならない


◯亡命者
地位が低い亡命者は、亡命先での高待遇を期待して、伝聞や創作の話をすることが多い
また、亡命を装って、こちら側を情報操作するという工作も時々使われる
政争のために失脚したもの、あるいは事件に巻き込まれて追放されたものは絶好の情報源である


◯テロの目的
精神に変調を来した人物や、狂信者が突発的に行うものではない。計画性を持って、何らかの利益を求めて行うものだ


◯テロの対処法
テロは政治目的を持って行われるビジネスである。従ってテロによって政治目的が達成されないということがわかれば、テロリズムという流行は去る。そのためには国民がテロに対して怯えないことである


◯自爆テロ
イスラエルでは、従来型の戦争に代わる新たな驚異がテロリズムで、その最も進化した形態が自爆テロであると分析していた


◯イスラエルとロシア
イスラエルはロシアと関係が深く、北方領土関連の情報やロビー活動に最適の場である


◯よい情報源
よい情報を持っている人は社会的地位が高く、倫理的に潔癖な人物が多い


◯弱み
「弱みとは、本人が弱みと思った瞬間に弱みになる」


◯酒金女
酒にしてもセックスにしても限度はある
しかしカネには限度がない。インテリジェンスの世界では「カネが好きなやつは協力者にするな」ということは通説になっている
ただし協力者が医療費、子供の学費、住宅の購入などの使途が明確に鳴っているカネに困っているときは、ヒュミント専門家はそれを最大限に利用し、カネを用立てる


「謀略とは誠」である
陸軍中野学校の教育
「誠」「愛」という一見、工作目的のために協力者を獲得することとは全く異質の原理から出発するところに日本独自のヒュミント文化がある


◯ヒュミントと協力者
協力者に「運営されている」という意識をそれほどもたせずに、自発的に協力しているパートナーであるとの「物語」を維持することがよい情報を得るためには不可欠である


◯協力者の情報
協力者の情報を批判することにより、こちらがどの程度情報をつかんでいるか、あるいはこちら側の意図をつかまれる可能性がある。批判しないで全て受け入れる


◯マキャベリズム
「目的のためには手段を選ばない」といわれるマキャベリズムは、手段の正当性を目的の正当性が優越するリアリズムの哲学である


◯死生観
インテリジェンスに従事するものの国際スタンダードの死生観は、生死の形態にとらわれることなく、生命を最も効果ある形で国家のために使う目的合理性に基づいている


◯諜報員の資質
「ノリつつシラケ、シラケつつノル」ことができる資質を求められる


◯優れたインテリジェンス
優れたインテリジェンス工作はその姿が見えない。従って、何もやらなかった時と、工作が成功した時が表面上同じように見えるのである


◯中野教育の本質
「この道においては、全てが参考意見に過ぎない。自分で考え、自分で編み出し、自分で結論せよということである


◯北朝鮮と中野学校
北朝鮮が陸軍中野学校の教材を用いてインテリジェンス教育を行っているという情報がある


◯マキャベリの首脳像
国家首脳は優しい顔をすることで不利な内容、不愉快な内容を含め、正確な情報を得ることができるが、同時に優しい顔ばかりして怖さのない人物は威厳を低下させるので、両要素のバランスを取ることが求められてると主張する


◯政治とインテリジェンス
・国家首脳は、分野別に専門能力の高いインテリジェンス専門家を数名選び、首脳が関心をもつ事項についてのみ当該専門家に率直に語ることを命ずる
・国家首脳は、インテリジェンス専門家が耳障りな情報を伝えても、それに対して感謝し、専門家が率直に語れば語るほど当該専門家を大切にするように努める
・国家首脳は専門知識に裏打ちされていない見解には耳を傾けない
・国家首脳は、意見に十分に耳を傾けるが、政策は自らの政治決断で採択する
・国家首脳は、自ら決断で採択した政策を断固貫かなければならない
・上記を満たさなければ、雑多な意見に振り回されて、最終的には国民の信頼を失う


◯情報工作の定石
疑惑が抱かれにくい通常の接触の中で機密情報をもらすというのが情報操作工作の定石だ


◯アメリカの国内宣伝
アメリカにとっては、戦時でも国内宣伝の方がプロパガンダよりもはるかに重要である
内部さえしっかりしていれば、他国を潰すことなど簡単だと思っている


◯他社の行動原理
我々には理解できない行動をする国家や組織も鼓動原理を持っている。それを読み取ることができないのはこちら側に偏見があるか間違っているかである


◯シュタージ
東ドイツの秘密警察
2つの系譜がある。ナチスのゲシュタポとそれに添え木されたKGBである


◯シュタージの職務
罪の意識や後悔の念がまるでないのは、職員に対する教育が「われわれは政治と関係なく言われた職務を忠実に遂行する」ものだからである
それがシュタージの怖さでもある


◯ドイツ人インテリジェンスの弱点
物事を徹底的に理論的に分析し、法則性を捉えて、それを現実に適用するという優等生的な思考から離れることができないこと


◯大敵宣伝のポイント
現在の科学では手の届かない、摩訶不思議な動きをする人間心理が対象なのだから、単に学問的な態度だけで大敵宣伝ができると思ったら、大間違いである
「大敵宣伝で二番せんじは禁物である」


◯スターリンの信仰
グルジア正教の神学学校出身
キリスト教の教義と宗教の持つ力を熟知していた


◯ウボデカ
旧ソ連時代の外交世話部。外務省はここでしかチケット等の手配ができない
ソ連外務省の附属機関であるが、KGBの出先機関であるということは公然の秘密だった


◯帝国主義と民族
民族の関係が急速に良くなったり、悪くなったりするのは、帝国主義の特徴である。
帝国主義国は、少数民族にあたかも同情するがごとき振りをして自国の利益だけを追求する
少数民族の民族紛争は、背後の大国の思惑で発生する


◯チェチェン、イングーシ人の血の掟
チェチェン、イングーシ人の男子は、仇もしくは仇の7代目までの男系子孫を殺すことが義務付けられている


◯イスラエルの海外情報担当
外務省、モサド、アマン


◯イスラエル外務省
イスラエルと関係を持つ国家担当


◯モサド
自国の驚異となる、その大多数は外交関係を持たない諸国


◯アマン
軍事に関係する事項ならば国内、国外すべてを担当する


◯国家のミスと首相と官僚
首相の判断ミスで国家が消滅するならば、そのような首相を選んだ国民自身の責任になる。官僚の判断で国を誤ることは国民に対する背信行為である


◯ユダヤ人の考え方
「やられたらやり返す」
「ユダヤ人は全世界に同情されながら死に絶えるよりも、全世界を敵に回してでも生き残る」

必要ならば国際法を平気で破る


◯インテリジェンスと個人主義
個人主義が強化され、社会的格差が拡大すると、国力が弱くなる
インテリジェンス能力は、国力と正の相関関係があるので、国力が弱くなるとインテリジェンス能力も弱くなる


◯コリント(協力諜報)
情報機関の間での機微な情報の交換


◯外務省のコリント
外務省の外郭団体であるラヂオプレスの北朝鮮の要人の略歴や人事情報は高く評価されている
これらの情報はCIAやモサド、SVRがほしがる


◯国家首脳の発言
インテリジェンスの世界では、国家首脳の重要な内容が平場で口にされたときは、裏での工作は相当進んでいる


◯カトリック協会とバチカン
カトリック協会は、強度の中央集権体制を取っているので、個別の協会の情報は司教区に集まり、司教区の情報は大司教区に集まるといった形で、最終的にバチカンにすべて集まる
宗教的情報以外に、政治、経済、社会情報もバチカンに集まってくる


◯宣教師
宣教師は、赴任先の言語、文化を完全に習得して、相手の内在的論理をつかんだ上で、カトリックの教えを広めることが奨励されている



◯中国のインテリジェンスの特徴
標的を驚異に対してのみに絞る、すなわち戦線を縮小する。敵を作らない
国内ではイスラムとの対立があるため、共産主義国を標榜しながらバチカンとの関係を正常化した


◯中国天主教愛国会
中国の独自のカトリック教会。中国政府公認
ローマ法王庁は認めていない。
司教人事権はローマ法王庁にのみあり、中国はそれを認めない


◯インテリジェンスとヒュミント
結局の所、インテリジェンスはヒュミントに始まりヒュミントに終わる


◯為政者と新聞
為政者の行動は新聞によって影響をうけることが大きい。
公開情報を整理しておくことは重要である


◯金正日と新聞
金正日も新聞の影響を受ける。米中日韓の新聞の影響を受ける。


◯ヒュミントの情報元
元政治家など、権力の内在的ロジックを理解したOBは貴重である
また対象としてトップより、ナンバー2の方が手強い
電話交換手も重要だ


◯防諜機関の調査
公務員や学者のように収入が限られている職種で、外国人に提供できる情報を持っている人物の生活が急に派手になると、防諜機関は内定を開始する


◯外交官からプレゼントされた場合
なにか下心があって送ったに違いない
相手にもらったプレゼント(ここではネクタイ)をそのまま返したのでは情報工作のキャッチボールはできない
ネクタイを2本買って、相手の誕生日にプレゼントする
そして、相手もつまらない賄賂耕作をやめ、五分と五分の情報強力に踏み出してくる可能性がある


◯本を出す人
本を出すような人間は、自分の主張を理解して欲しいという欲望がある


◯相手にものを渡す場合
もらうより借りた方がよい。
借りることで必ず返さなければならないので、二度目の接触が自然に担保される


◯工作と食事
相手と親しくなるには食事が良い。食事をともにとることで心理的に警戒感がなくなる
鍋料理やバーペキューなどは特によい


◯太った外交官
太った外交官は7割方ヒュミントのプロ


◯高級レストラン
工作相手には高級レストランがよい
第一に、こちらが相手を高級レストランで接待するに値する重要人物と見られていることを示すことができる
第二に、ヒュミント担当官が自由に金を使う権限を持っていることを誇示できる


◯食事の保守性
人類は思想、文学、音楽については外来文化を柔軟に受容することができるが、食物に対しては保守性がとても強い


◯外交の知恵
外交の世界ではいまだにテープやICレコーダーを置いて動かぬ証拠となる記録をとることはない
あえて言った言わないの水掛け論になってどちらが嘘をついたという決着がつかないようにするのが外交の知恵だからだ
首相や外相が公式会談で通訳を使うのはいざというとき通訳のミスということで逃げ道をとうしておくためだ


◯ヒュミントのプロの心性
「プレゼントをするのは大好きだが、もらうのは大嫌い」


◯防諜の鉄則
普通の人間が日常的に守ることができない規則は導入しても意味はない


◯外交伝書使
クーリエ。国際法で身分保障が与えられている
外交行嚢(特別な封印がされたバッグ)を運ぶ


◯伝達方法
インテリジェンスの世界では、電話や電信よりあえて原始的なローテクの方が信頼される


◯相手国を知るための重要書1
各国の教科書を研究するのは文書諜報の基本だ。教科書で提供される情報や理論で当該国民の内在的論理が形成されているので、工作をかけるためにはそれを研究するのが早道である


◯相手国を知るための重要書2
古典と神話。
心の奥底に刷り込まれている、普段我々が気づかない内在的論理が分かる


◯インテリジェンスに掛かる人間とは
「インテリジェンスとは基本的に汚い仕事だ。だから、品性のよい人間にしかできない」